2010年5月11日火曜日
新しい革袋に古い酒〜日経Web刊のTVCM
日経WEB刊の創刊を告げるテレビCMが流れている。そのうちの一つに鼻白らんでいる。どんなCMかといえば、そば屋で課長さんがWEB刊で油田を発見して、そのまま、ドバイに飛んで、アラブのどこかの王室の皇太子然とした男と油田の共同開発事業で握手している、そんなCMだ。
みていてガックリである。いまさら中東の石油はないだろう。炭素エネルギーから脱炭素エネルギーへの革命的な転換が世界中で進行している時代に、中東に飛んで、よりにもよって、旧世紀の寡頭政治の遺物のような人物と握手するのが、このWEBメディアの効用だというのである。
ネット戦略で大統領になったオバマは、指名受諾演説でこう宣言した。
「アメリカの経済、安全保障、そして、地球の将来のために、10年以内に、中東からの石油に対する依存を終わらせます」
ネット時代の大統領にふさわしい宣言だろう。
それと比べて、日経WEB刊がWEBを使った新しいメディアだというなら、今更、中東の石油に色目を使うCMはなんとも陳腐ではないのか。
「新しい革袋には、新しい酒を」である。新しい革袋に古い酒しか入っていなければ、誰も飲みはしないだろう。こんな発想のCMでは、このメディアの将来もその程度のものでしかないのだろうか。
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